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上野パンダ誕生で何が起きたのか?クチコミデータからブームを紐解く!

5年ぶりに上野動物園にパンダが誕生!

2017年6月12日、東京・上野動物園で5年ぶりに赤ちゃんパンダ「香香(シャンシャン)」が誕生しました。
香香の成長ぶりは連日メディアで報道されており、その愛くるしさに癒やされた人も多いのではないでしょうか。

一方、パンダの誕生が及ぼす経済効果はなんと年間267億円にもなるとも言われています。
赤ちゃんパンダの誕生によって、日本国内にどんな変化が起こったのか?
クチコミデータから調査してみました!

※記事中の調査対象となるソーシャルメディアは、Twitter・Facebook・ブログ・質問サイトなどとしました。また、Twitterの件数は過去件数の10%をサンプリングとして収集しています。

盛り上がったのは、誕生よりも名前!?

まずは、クチコミ件数の推移を見てみましょう。
以下の図1は、誕生前後の半年間に投稿された上野動物園のパンダに関するクチコミ件数の推移を月別で表したグラフです。

パンダが誕生した6月にクチコミ件数が跳ね上がっていることが分かります。
「5年ぶりのパンダ誕生」という明るいニュースだけあって、クチコミ件数はパンダ誕生の6月12日だけでも10,159件に上り、6月は前月と比較して約6倍にまで増加しています。

その後7月から8月にかけてクチコミ数は一旦減少しますが、次に盛り上がったのは9月。
2017年9月25日の「赤ちゃんパンダの名前決定」のニュースを受け、再びクチコミ数が増加しています。

なんと、パンダが誕生した6月よりも名前が決定・発表された9月のほうが3,000件ほどクチコミが多いという結果になりました。
誕生した時よりも名前が決まった時のほうが、ほんの少しの差ですが大きく盛り上がったんですね。

ではここからは、赤ちゃんパンダが誕生した2017年6月12日、そして赤ちゃんパンダの名前が決定した2017年9月25日、それぞれの日にどのようなクチコミが投稿されていたのか具体的に見てみましょう。

赤ちゃんパンダが誕生した日にはどんなクチコミが多いのか?

以下の表1は、赤ちゃんパンダが誕生した2017年6月12日のクチコミデータより10,000件を抽出し、その内容をポジティブ・ネガティブで分類した結果のランキングです。
この結果から、赤ちゃんパンダ誕生のニュースについての人々の心情を読み取ってみましょう。

ポジティブな意見の中には、赤ちゃんパンダ誕生について「嬉しい」「大好き」「元気育ってほしい」などといった意見が多いことがわかります。
実際の、赤ちゃんパンダ誕生を喜んでいる投稿をご紹介します。

実際のクチコミ①

パンダの赤ちゃんが産まれたそうですね/keitaうさぎの着物日記

一方のネガティブな意見ですが、以前生後数日で亡くなってしまった赤ちゃんパンダのことを例に取り、「体調不安定だ」「まだ不安定時期だ」といったものなどが投稿されています。

赤ちゃんパンダの名前が決まった日にはどんなクチコミが多いのか?
2017年9月25日、赤ちゃんパンダの名前が「香香」に決定したというニュースが広く報道されました。

まず驚くべきなのは、上野動物園の公式Twitterアカウントが発信した名前決定についての投稿です。
こちらの投稿は、なんと6,000件を超えるリツイートがありました。(※2017/10/5現在)

また、今回の赤ちゃんパンダの名前は公募されており、応募件数は過去最多で32万件を超えていたそうです。
これだけでも上野動物園のパンダへの注目度の高さが伺えます。

参考:赤ちゃんパンダの名前応募32万件 上野動物園、過去最多(日本経済新聞)

では、名前発表の当日にはどのようなクチコミがあったのでしょうか。
頻出語ランキングから実際の投稿内容について見ていきましょう。

以下の表2は、赤ちゃんパンダの名前が決定した2017年9月25日のクチコミデータより抽出した10,000件で多く使われていた「頻出語(形容詞)」のランキングです。

ランキングはほぼ好意的な言葉で埋まりました。
赤ちゃんパンダの名前「香香」について、全体的に「可愛い」「素敵だ」等といった好意的な意見が多いことが分かります。

特徴的なのは、18位に「呼びやすい」がランクインしていることでしょうか。
上野動物園の歴代のパンダには、漢字2字の繰り返しで中国風の名前が付けられることが多いですが、「歓歓(ホアンホアン)」や「飛飛(フェイフェイ)」といった名前などからすると、今回決定した「香香(シャンシャン)」は呼びやすいと感じられたのではないでしょうか。

ちなみにこの「香香(シャンシャン)」という名前、中国でも良い意味で使われる文字・言葉であるようです。
このようなブログを投稿している方がいました。

実際のクチコミ②

香香!?/イッチーのブログ

パンダ誕生の経済効果は267億円!クチコミとの関係は?

さて、冒頭でも少し触れたとおり、パンダが誕生したことによる経済効果は、年間267億円になると言われています。
参考:赤ちゃん誕生、都内の経済効果は年間267億円(毎日新聞)

パンダ誕生でどのような経済効果がもたらされるのか、クチコミから読み解いてみましょう。
まず、パンダがもたらす経済効果の最もわかりやすいものといえば、上野動物園への来園者数でしょう。

図2は、2014年~2017年9月の上野動物園の年別来園者数とクチコミ件数をまとめて表したものです。

実は、2014年から2016年にかけて増加していた来園者数は、2017年には大きく減少していました。
この記事を作成しているのは2017年9月時点ですが、この時点でも2017年の最終的な来園者数が例年より少なくなるであろうことがわかります。
(2017年の数値は9月までの実数と10~12月の予想来園者数を足したもの)

しかし、クチコミの件数は赤ちゃんパンダの誕生により急増しています。
10月以降、そして2018年と「香香(シャンシャン)」効果で来園者数も伸びていくことは間違いないと言えるでしょう。

パンダグッズも大きな経済効果を!
 そしてもうひとつ、経済効果としてわかりやすいのは、パンダ関連のグッズやお土産です。
最後に、「パンダのグッズ/お土産」に関する日本語クチコミ件数を月別で表したグラフを見てみましょう。

急激な変化はないものの、2017年4月から2017年9月にかけて右肩上がりにクチコミ件数が増加していることが見て取れます。
2017年4月と比較すると、2017年9月には約3倍のクチコミが投稿されています。

実際のクチコミを見ると、赤ちゃんパンダ誕生を機に「パンダグッズを集めたくなってきた」と発言している人や、上野のパンダだけに留まらず他のパンダのキャラクターのグッズへの購買意欲も示している人も見られました。

実際のクチコミ④

まとめ

今回の調査の結果、赤ちゃんパンダの誕生が世間に大きな影響を与えていることをデータで示すことができました。
また、テキストマイニングにより、多くの人がパンダを好いており、元気に育ってほしいと思っていることが分かりました。

クチコミ件数推移やポジネガ分類、頻出語ランキングといった形でデータを見ていくことで、膨大なクチコミデータの傾向を把握することが可能です。
ソーシャルメディアが情報発信において大きな力を持つ現在、ニュースで取り上げられることやブームになることを通して、一気にクチコミが増加します。そのクチコミには今後の流行のヒントや新たなビジネスチャンスも転がっているかもしれません。皆様も是非クチコミを有効活用してみてください。


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